遺言を勝手に開けたり失効・隠匿した場合

遺言書は必ず「検認」の手続きをとってから開封を行うことが必要です。
しかし中には「あわてていてつい開けてしまった」というような人もいますし、残念なことに「都合が悪いから」という理由で隠匿してしまうというような人がいるのも事実です。
そうした事態を防ぐため、検認は遺言書が確かなものであることを確かめ、偽装や変造を予防する役割を有しているのです。
では先に述べたようなことが発生するとどうなるのかと言うと、まず「勝手に開封をした」場合ですが、これは民法第1004条に基づいて「5万円以下の過料」という制裁が下されます。
過料とは罰金のようなものですから、つまり「勝手に開けると5万円の罰金が発生する」というように考えておきましょう。


ただ検認を行っていない遺言書については「執行が出来ない」というような規定もありますから、「勝手に開けて、勝手に執行された」というような事態が発生したとしても、その執行事態を無効にすることが可能です。
また隠匿などをした場合についてですが、これは相続人の資格を喪失する「欠格事由」に該当します。
これは民法第891条において「遺言書を偽造し、変造し、破棄し、又は隠匿した者」として規定されています。
ただ実際の裁判だと「不当な利益を目的としていた」もしくは「不利益の回避を目的としていた」という動機があって初めて欠格事由になるとされていますから、隠匿をしたとしてもそこにこれらの動機が無かったのであれば、欠格事由に該当しないという判断がされることもあります。
なんにせよ、勝手に遺言書を開ければトラブルが発生することは事実です。
「遺言書はまず検認を受ける」ということを覚えておきましょう。

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